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【Event】普段着のオーケストラを見学するロッテルダム・フィル公開リハーサル

総座席数2200のDe Doelen(デ・ドゥーレン)大ホールバルコニーからの眺め

ご無沙汰しております。年1回更新のさみしいブログになってしまわないように、今年こそもう少し投稿を増やしていこうと思います(←というのは、筆マメじゃないブロガーの常套句ですが……)!


さて、2025年3月5日に、オランダ・ロッテルダムを拠点とするオーケストラ、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団の公開リハーサルに参加してきました。

会場は、ロッテルダム・フィルの活動拠点であり、ロッテルダム中央駅からほど近いDe Doelenというコンサートホールの大ホール。通常、公開リハーサルもこのホールで行われているようです。

リハーサルの参加には、事前予約やチケットなどの必要がありません。誰でも無料で自由に参加できます。リハーサルの開始は12時30分ですが、その15分前にコンサートホールの扉が開き、行列していた人々が次々に入場していく姿がみられました。

完全自由席なので、今まで座ったことのないエリアをあえて選んでみて、聞き心地を試してみるのも一興ですね。


この日のリハーサルでは、次の週末にかけて行われるコンサートの一部が演奏されました。

リハーサルといっても、用意された時間はたった30分間。そのため、指揮者からオーケストラへ指示が出されたり、特定の部分を練習したりという実際のリハーサルではなく、1つの楽章や1曲を通して演奏してみる、いわゆる通し練習のみが行われました。

指揮者のハンナ・チャンが颯爽と舞台に現れると、拍手が巻き起こりました。チャンは指揮台からマイクを手に取り、きょう演奏する曲について短く説明。3月7日はモーリス・ラヴェルの誕生日であることにも言及がありました。

普段着のオーケストラ団員が並ぶステージは、実にカラフル。休符で待っている奏者がちょっと姿勢を崩して座っているのも、リハーサルならではの風景ですね。しばらくピッツィカートしかないとき、楽器を“ウクレレ持ち”して弦をはじいている脱力系なヴィオラパートもいい味出しています……。

チャンは指揮台から身を乗り出すようにして、前傾姿勢で指揮をしていました。まるでオーケストラの中に潜っていこうとしているかのようです。

De Doelen大ホールは管楽器の響きが素晴らしく、生演奏ならではの醍醐味を感じました。同じオランダ国内でも、コンセルトヘボウの大ホールの柔らかい響きと、De Doelenの鋭さを残すクリアな響きは対照的で、どちらも魅力的だと思います。

プロコフィエフの交響曲の終楽章を通して演奏した後、かの有名なラヴェル『ボレロ』を通して演奏したら、ちょうど13時になり、終演となりました。あっという間です!

プロコフィエフの後、チャンは最前列の聴衆と何か話していたのですが、バルコニー席からは聞き取れず。指揮者の言っていることを理解したいなら、1階席中央の1列目から6列目くらいまでに座る必要がありそうです。

個人的に気に入っているのが、ホール上部左右に張り出している数席限定のG 列バルコニー席です。ホール上層階まで届くオーケストラのたっぷりとした音に浸るのにぴったりだと感じます。


De Doelen至近にはロッテルダム・フィル首席指揮者のラハフ・シャニと団員を描いたグラフィティも

演奏が終わると、観客は総立ちの拍手。オランダではスタンディングオーベーションが慣習的で、演奏会に欠かせないものとはいえ、一曲だけ演奏してこの好感触とは……! 地元の人々に喜ばれているようすが伝わってきます。オランダ社会に無料のものはほとんど存在しないので、こういった機会に少しでも演奏が聴けるのは確かに嬉しいですね。

周りを見渡すと、未就学児の2歳くらいの赤ちゃんを抱いてあやしながら見学する人の姿もちらほら見られました。この会場は座席数が2200席と多いので、席やホール全体のスペースに余裕があり、普段のコンサートよりも演奏中の入退場がしやすかったりするのが理由かも。また、車椅子の方も来ていて、ちゃんとバリアフリー対応ができていることもわかりました。

オーケストラの生音がちょっと聴きたくなった時にぴったりかも。ぜひ気軽に足を運んでみてくださいね!

◆公開リハーサルの日にちをチェックするにはこちら→ https://www.rotterdamsphilharmonisch.nl/agenda/openbare-repetities

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